あゆみ園の日記
職虫と職人
2024-05-31
この季節、利用者さんとよく歩く散歩道には緑色の小さな包みがたくさん落ちています。
子どものころ、これが『オトシブミ』という昆虫が作ったものだと知って、心底びっくりしたんです。
さらに、それが卵を守るカプセルでありその後生まれてくる幼虫のご飯にもなる、と聞き、その合理性や造形も含めて自然の力てのはすごいなぁと感服したのをいまだに覚えています。
昔、秘密の手紙を出す時、道端に筒に入れた手紙を置いておいて、拾った人にこっそり届けてもらう『落とし文』というやり方があったのだとか。
この葉っぱのカプセルがそれに似ていたことから命名されたとのこと。そんなことも含めて面白いなぁと思うのです。
当時、同じような形に葉っぱを折ってみようとしましたが、子どもの頃の不器用さ(だと思いたい)もあってこんなにきれいには折れませんでした。
オトシブミだけではないですが、自然界の職人さん(職虫とでも?)というのは本当にすごいものです。
人間だって負けてはいられない、というわけで5月の土曜余暇では藍染め体験をしました。
100均の白いシンプルな手さげバッグが、みんなの手で素敵な藍色に染まっていきます。
輪ゴムでまとめたところが円形の模様になるのですが、それが本当にそれぞれの形。
自分だけの模様になるのをみんな嬉しそうに見ていたのが印象的でした。
何かを作り上げる、ということに喜びを見出すのは人間だけの特権ですよね・・・。
オトシブミのように本能のままに作られる造形にはなかなか敵わないのかもですが、挑戦し続けるのはやはり楽しいものです。